本研究は,深刻化する介護人材不足と教育機会の欠如という課題に対し,LLM(大規模言語モデル)を用いて自由記述形式の介護記録をICF(国際生活機能分類)等の枠組みに基づき構造化・可視化するシステムを開発した.本システムは,現場リーダーによるフィードバック支援ツールとして導入され,個別ケアの質の変容プロセスを多角的に分析することを可能にする.10名の介護者を対象とした実証実験の結果,80%の介護者において多角的な観察視点への意識変容が確認され,70%においてケアプランと介護記録間におけるICFコードの一致率向上が認められた.本手法は,従来の形式的な記録監査に留まらず,客観的なデータに基づき被介護者の意向や生活背景を統合した個別支援を具現化するための有効なアプローチである.